第12話 稲盛和夫、織田信長に学ぶ|コラム 先人に学ぶ

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蔵人会計事務所HOME > コラム 先人に学ぶ > 第12話 稲盛和夫、織田信長に学ぶ

第12話 稲盛和夫、織田信長に学ぶ

1.人生をより良く生きるための方程式

近代の名だたる経営者の一人、稲盛和夫(京セラ)氏の語録では、人生をより良く生きるための方程式が以下のように定義されています。

「人生・仕事の結果=考え方(100〜-100)×熱意(100〜0)×能力(100〜0)」

(1)考え方

前向きな考え方で生きている方には自ずと協力者が現れ、結果が良い方向に向かいますが、後ろ向きな方には、誰も協力をしてくれず、結果はマイナスとなってしまうという基本原則が表現されています。明るく楽しく元気良く、前向きな思考で生きていることが結果を大きくプラスにする前提となっています。

(2)熱意

熱意とは実行力です。これは一次的には自分自身の実行力を指しますが、二次的には周りを巻き込む要素として熱意が必要です。一人で出来ることには限界がありますが、皆を巻き込めれば大きな力となるのです。

(3)能力

やはり最後にかかわってくるのが能力です。能力がなければ方向が正しくは向けられません。また、問題にぶつかった時に解決に導くのは熱意と能力です。どちらが掛けても成功はしないのです。

2.桶狭間の戦い(織田信長)

上記の方程式を歴史上有名な桶狭間の戦いに当て嵌めて考えて見ます。桶狭間の戦いは、信長軍3,000人、今川軍30,000人との間の戦いで、織田信長が十倍の敵に勝利をした戦いです。 ここでの織田信長を上記の方程式に当て嵌めて見ます。

(1)考え方

十倍の敵に攻められる織田信長の考え方は極めて積極的でした。多勢に無勢という言葉がありますが、寡兵で戦えば負けるが必定です。普通の大将であれば、城に篭って時間稼ぎをすることになるのでしょうが、援軍の望みのない信長は、篭城を一切考えません。
どのように攻めたら十倍の相手に勝てるか、毎日この1点を考えて手を打っていました。桶狭間の戦いはまぐれではなく、織田信長のプラス思考の中から生まれた結果なのです。

(2)熱意

当時の兵士は、主力部隊は農民です。勝ち戦になれば非常に大きな力になりますが、負け戦とみれば、蜘蛛の子を散らすように逃げてしまいます。寡兵で大敵に勝った信長は、カリスマ的な存在になりつつある時期でした。当時の信長は尾張半国の大名でしたが、連戦連勝の真っ最中でした。ウツケモノと言われた面影は消え失せ、自らが先頭に立ち、常勝して行く頼もしい大将となったのです。「出陣の際に一人で駆け出し、熱田神宮で皆の来着を待った」このような信長の姿勢が皆の心に波及し、結果を大きくプラスに導いたのです。

(3)能力

信長は紛れもなく天才でしたが、特に問題に対する目の付け所が常人とは異なっていました。桶狭間の戦いにおいては、作戦目標を「今川義元を殺せば戦いが勝利する」という1点に絞り、ひたすら今川義元を探しました。桶狭間の戦いは、信長が勝つべくして勝った戦いなのです。

3.現代人に欠けていること

現代人は皆高い能力を備えています。考え方が正しい人も多いのですが、あきらめが早いのが欠点です。実行する前に「やってもどうせ駄目だ」と中止してしまいます。取り敢えずやってみる。壁にぶつかったら打開策を見つけてみる。この姿勢こそが成功するための条件なのです。

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